眼の疲れが起こる原因
私たちの眼は、対象物を見る際に無意識にピント調節を行っています。
このピント調節には、非常に労力を要するために眼が疲れます。
この眼が疲れた状態が長く続くと、回復するのにも時間が必要となってしまいます。
疲れ目の症状に加えて、頭痛や肩凝りなどの症状を併発することもあります。
眼の疲れだけではなく、身体の苦痛症状にまで及ぶ状態を眼精疲労言います。
また、パソコンやテレビなどモニター画面を長時間見続ける際には、まばたきの回数が減ります。まばたきが減ると、涙の分泌量が減少して眼が乾燥してしまいます。涙が少なく乾燥していると、眼表面を覆えずに角膜が傷つきやすくなるほか、眼の疲労、充血、かすみ目などの症状を起こします。
疲れ目を起こす原因については、以下の通りです。
ピント調節機能低下による疲労
私たちの眼は、元来ピントを遠方に合わせて見る仕組みに優れています。
そこで、近方を見る際には、毛様体筋が収縮して水晶体を厚くした状態にしてピントを合わせます。
パソコンやテレビ、スマートフォンなどの画面を見る時、近距離のため毛様体筋が緊張した状態で眼には大きな負荷がかかっています。
角膜の傷による疲労
角膜に傷がつくと、眼表面を覆う涙の分泌が減少して乾燥してしまいます。
眼表面が乾燥すると、角膜がでこぼこになるほか、レンズ機能が低下してピントを合わせることも難しくなってしまいます。
本来、涙で覆われているはずの角膜が乾燥によってむき出しの状態になってしまうと、傷つきやすくなります。
酷くなると自己修復が出来なくなり、レンズ機能が低下するなど、眼の疲労を訴えるようになります。
現代人は角膜が傷つきやすい?
パソコンやスマートフォンの普及も相まって、現代人の生活は眼を酷使する傾向にあります。
また、花粉やPM2.5やコンタクトレンズなど角膜が傷つきやすい場面が多くあります。
VDT作業(Visual Display Terminals)
パソコンやスマートフォン、タブレットなどを使用する仕事など、日常的にモニター画面を注視する作業をしている人は、角膜が傷つきやすいとされています。
画面を注視している間はまばたきの回数が減ってしまうため、十分に涙が行き届かず、角膜が傷ついてしまいます。
ドライアイ
加齢による涙の分泌量の減少や、涙の質の変化などによってドライアイを引き起こします。
その他、エアコンによる乾燥やパソコンなどのモニター画面の長時間使用によってドライアイとなることがあります。眼が乾燥していると、まばたきをしただけでも角膜に傷をつけてしまいます。
コンタクトレンズ
コンタクトレンズを装用することで、眼が乾きやすくなります。特に、含水率の良いレンズの場合、レンズの乾燥によって涙まで吸収するため、乾燥を引き起こすとされています。
眼の疲れを解消したい!今すぐ始められる対策とは
眼の疲れを防ぐための対策として、以下の内容から注意してみてください。
眼の酷使を避ける
パソコン仕事などの場合は、こまめに休憩をするなど眼を酷使させるのを避けましょう。休憩時には、眼を閉じてリラックスさせることが大切です。
眼を乾燥させない
眼の乾燥は角膜を傷つけやすくするため、注意が必要です。特に、モニター画面を注視する際は、まばたきが減少するため、涙を分泌できずに乾燥を招いてしまいます。そのため、しっかりとまばたきを行うことを意識しましょう。また、涙液補助できる点眼薬を用いる治療などもお勧めです。
角膜ケアを行う
傷つきやすい角膜のターンオーバーを促すため、眼の周囲を温めたりと角膜ケアを行うことは非常に有効です。
眼の疲労の原因が角膜の傷の場合には、角膜修復成分配合の点眼薬などもお勧めです。